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ヤスダ歯科 / 安田憲弘先生
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Tel&Fax:048-654-1839
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  ヤスダ歯科

― 歯医者さんになったきっかけを教えてください。

父親が歯科医師だったというのが大きいですね。ずっと父親の背中を見て育って、正直、これ以外の道を考えたことがないんですよ。小学校のころから歯科医師になろうと思っていましたから。

― 先生の考えられる歯科医療とは?

「むし歯が治った」というのは、どういう状態のことをいうのでしょう?むし歯を1本削って、詰めものをしたら「むし歯が治った」といえるのか。
不適切なたとえかもしれませんが、もし、胃がんで、胃の1/3を摘出する手術を受けたとします。でも、数年後に、残っている胃にまた がんがみつかったとしたら、果たして「治った」っていえますか? あるいは、肝臓にがんが見つかったら……? 
私は、むし歯も同じなんじゃないかと思っています。
もちろん、その「むし歯」を治すことを軽んじているわけではありません。その歯をキッチリと治した上で、それから先、来院された方がむし歯にならなかったときに、はじめて「むし歯が治った」といえるんじゃないかと思っているんです。
私は、来院されたすべての方に「削って詰めることが大事なのではなく、むし歯にならない・歯周病に悩まされない生活にこそ価値があるのではないですか?」というお話をするようにしています。

― 「これから先、むし歯にならない」それは、可能なのですか?

むし歯のメカニズムを知れば、難しい話ではないと考えています。
むし歯菌というのは、どなたのお口の中にも存在していて、食べものの中の糖質をエネルギーとして酸をつくりだします。その酸で歯が溶けたものがむし歯なんです。たとえば、お米も噛んでいくとブドウ糖になる。これも糖質です。
実は、私たちの歯は、食事のたびに毎回 溶けているんですよ。いっぽう、食事が終わって、口の中が衛生的な状態になると、歯はもう一度かたまってくる。これが、歯の再石灰化と呼ばれる現象です。
再石灰化は特別な事象ではなく、口の中で日常的に起こっていることなのです。

つまり、簡単にいうならば、歯が溶けていくスピードと、再石灰化のスピードのバランスがとれていればむし歯にならないし、なったとしても進行しない。このバランスが崩れて、そのまま継続してしまったところがむし歯なのです。
だから、むし歯を予防していくためには、歯が溶けるスピードを落とすか、再石灰化のスピードをあげればいいわけです。

― 歯が溶けるスピードと再石灰化のスピード、どうしたらバランスがとれるのでしょう?糖質を控えるとか……?

そうですね。でも、三度の食事を控えることは現実的じゃありませんよね。
ですが、間食なら?
「間食を控える」「規則正しい生活を送る」これだって立派なむし歯予防なんです。歯磨きでむし歯菌の数を減らすことも もちろん有効ですね。
それから、再石灰化。これにはフッ素の利用につきます。
フッ素には、むし歯菌の出す酸に対する歯の抵抗性(耐酸性)をあげたり、歯の結晶構造を整えて強くしたりするはたらきがあります。
また、フッ素自体に抗菌作用もありますので、この点でも、むし歯予防にとても有効なのです。
何らかの形で『フッ素』を生活の中に取り入れていくことが重要です。

― フッ素は、どのように生活に取り入れていけばいいんでしょう?

フッ素を取り入れる主な方法は、(1)フッ素入り歯磨きペースト(2)フッ素うがい(3)フッ素コート(4)水道水のフッ素化の4つ。でも、(4)フッ素入りの水道水に関しては、日本では、自治体との兼ね合いなどがあって、米軍キャンプにしか導入されていません。

(1)フッ素入り歯磨きペーストですが、ペーストに入っているフッ化物としては、フッ化ナトリウムとモノフルオロリン酸ナトリウム(MFP)というのがあります。
フッ化ナトリウムのほうが構造上、水に溶けやすく、フッ素が遊離しやすいです。すなわち、フッ素の『出』が良いといわれているのです。歯磨きペーストをむし歯予防の柱のひとつにしようという人には、ぜひ、フッ化ナトリウム入りにこだわって選んでいただきたいですね。
ただし、毎日、フッ化ナトリウム入りのペーストで歯を磨いた場合のむし歯抑制効果は、だいたい10〜30%といわれています。
これは、あまり効果が高いとは思えないかもしれませんね。でも使わなかったらゼロ。ゼロと10%の差は明らかですよね? 
次に、(2)フッ素うがいですが、これは液体なので、歯と歯の間などブラシの毛が届き難いところまで、しっかりといきわたります。1日1回フッ素溶液でのうがいをすることで30〜60%むし歯を予防できるといわれています。
(3)フッ素コートは、歯磨きペーストの10倍ぐらいの、日常的にみなさんが使うのは危険とされている濃度の薬剤を用います。むし歯抑制効果は10〜30%。歯科医院で1回コーティングすれば3ヵ月程度、効果が持続するといわれています。
逆にいうと、3ヵ月に一度はブラッシュアップをしたほうがいいということですね。

フッ素によるむし歯予防は、1つめの方法であるレベル、2つめの方法でもうちょっと先のレベル、3つめの方法でその先……というふうに組み合わせていくことで、より確実な効果を期待するものだという捉え方をしてください。こういった効果を『ブースター効果』と呼んでいます。

むし歯予防で一番注意してほしいのは、その人が無理なく、生活に取り入れられる方法であることが重要だということです。私自身、10数年前に、フッ素うがいの話をきいて、早速、自分用に購入したのですが、2週間も続きませんでした。1日たった1回のうがいが、面倒くさかったんです。でも、ここ2年間は、毎日フッ素うがいを続けています。それは、私に子どもができたから。私は彼女の歯を守りたいと思った。だから、彼女にフッ素うがいをしてもらおうと考えました。でも、ただ一方的に「フッ素うがいをしなさい」っていっても難しいので、私も一緒にフッ素うがいをするようにしたんです。
私は、パートナーにめぐまれて、ようやく、フッ素うがいを生活習慣として取り入れることに成功したんですよ。

東京都 歯科 歯医者
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